CONTENTS
生理痛
●痛み止め・低用量ピル
●生理痛の陰に病気が隠れていることも
contents 01
生理痛がひどいのですが・・・
痛みはがまんせずに、婦人科にご相談ください。
「生理痛はあって当たり前」「痛み止めを飲めば大丈夫」「いつものことだから」と痛みを我慢している方は、婦人科にご相談いただきたいと思います。生理痛は何らかの病気のサインである場合があります。
特に以下のようなお悩みがあれば、ご相談ください。
●生理痛で学校や仕事を休むことがある
●生理痛が以前よりもひどくなってきた
●市販の痛み止めが効きにくくなってきた
●生理以外の時も痛い
●性交渉の時に痛い
●排便・排尿時に痛い など
contents 02
市販の痛み止めを服用していますが、婦人科に相談した方がいいですか?
生理痛がひどくなってきたり、指定の用法・用量内での服用で痛みが治まりにくいと感じたら、相談しましょう。
contents 03
生理痛の原因は?
生理痛の原因となる病気がある場合(器質性月経困難症)と病気がない場合(機能性月経困難症)があります。
器質性月経困難症(原因となる病気がある月経困難症)
●子宮内膜症
●子宮筋腫
●子宮腺筋症
●子宮の形の異常 など
子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症あるいは子宮の形の異常などの病気が原因で生理痛が起きます。
病気を治療することで生理痛も改善します。
機能性月経困難症(原因となる病気がない月経困難症)
はっきりとした原因がない生理痛です。
子宮を収縮させる物質(プロスタグランジン)の分泌が多すぎて子宮が収縮しすぎることや、 子宮の出口(頸管)が狭いことが痛みの主な原因です。
contents 04
どんな検査をしますか?
まずは超音波検査で月経困難症の原因となる病気があるかを調べます。
症状の種類や強さをお伺いし、経腟超音波検査で月経困難症の原因となる病気の有無を調べます。
これらの情報を総合的に判断して治療法を検討します。
contents 05
どんな治療がありますか?
痛み止め、漢方、ピルなどを使用します。
痛み止め
「病気でもないのに薬を飲むのは不安・・・」
「痛み止めを飲み続けていると、効かなくなるのでは?」
「薬はできるだけ飲みたくない」
という思いから、痛みをぎりぎりまで我慢していませんか?
痛み止めは、体に合わないといった場合を除いて、用法・用量・使用上の注意を守って正しく使えば、体に過度な負担をかけることはありません。痛みをうまくコントロールして、生理の日も快適に過ごしましょう。効果を高めるためには、痛みがきそうだと思ったら早めに飲むことがポイントです。
※胃が弱い方は薬により胃炎などが生じることがあるので注意しましょう。
低用量ピル
低用量ピルには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つの女性ホルモンが含まれています。
低用量ピルは排卵を抑制する働きがあるので、子宮内膜が厚くなりません。その結果、月経量の減少が期待でき、月経痛などの症状の改善につながります。
漢方薬
即効性はありませんが副作用が少なく効果的です。
痛み止めと併用することも可能です。
contents 06
子宮内膜症とは?
子宮内膜が子宮以外の場所にできてしまう病気です。
子宮内膜症とは
子宮内膜症は、本来子宮の内側をおおっている子宮内膜あるいはそれとよく似た組織が、なぜか子宮以外の部位に発生してしまう病気です。20~30代の女性で発症することが多いです。
発生する場所は、卵巣、卵管、腹膜、腸などさまざまですが、それぞれの場所で本来の子宮内膜と同じように増殖と出血を繰り返します。この増殖と出血は通常の月経のサイクルと同様ですが、ここで問題となるのは、はがれた子宮内膜は血液とともに腟から出る(→通常の生理)のに対し、子宮内膜症の場合にはそのような出口がないことです。そのため、出血した血液はおなかの中にたまったり、できた場所の臓器にたまったりしてしまい、強い痛みなどのトラブルを引き起こすもととなるのです。また、不妊症の原因にもなります。
主な症状
●生理痛がひどい
●生理以外の時にも下腹部が痛い
●腰痛がある
●排便のときに肛門の奥の方が痛む
●性交痛がある
●月経の出血量が異常に多い など
治療
薬物療法と手術療法があり、この2つの方法を併用する場合もあります。
どの治療法を選択するかは、病気の進行程度や年齢以外に、お子さんを望まれるかどうか、自覚症状がどれくらいあるか、などによって異なります。治療の選択が自分の人生設計と関わってきますので、治療の内容を把握し、医師とよく相談するようにしましょう。
contents 07
子宮筋腫とは?
子宮の壁(筋層)の中に発生する良性の腫瘍です。
子宮筋腫とは
子宮の壁(筋層)の中に発生する良性の腫瘍です。⼥性ホルモンの作用により大きくなります。
腫瘍のできる場所によって症状が違ってきます。
⼦宮筋腫によって⼦宮の内腔がでこぼこになると、不妊・流産の原因となる場合があります。
主な症状
●月経量が多い
●生理痛
●月経以外の出血
●貧血
●腰痛
●頻尿(トイレが近い) など
治療
治療必要かどうかもできた場所や症状によって異なってきます。
小さくて、無症状の場合は治療の必要はありません。
治療法には薬物療法と手術療法があります。
手術は子宮を取ってしまう手術(子宮全摘術)と筋腫だけ取る手術(筋腫核出術)があります。
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子宮腺筋症とは?
子宮内膜に似た組織が、子宮筋層内にでき増殖する病気です。
子宮腺筋症とは
子宮内膜が子宮の内側の筋層内に入り込んで増殖し、子宮内の壁が分厚くなって子宮全体が大きくなります⼦宮内膜症と同じように女性ホルモンの作用によって進行します。
主な症状
●生理痛
●月経量が多い
●腰痛
●貧血
など
治療
治療法には薬物療法と手術療法があります。
手術は子宮を取ってしまう手術(子宮全摘術)と子宮腺筋症の部分だけを取り除く手術(子宮腺筋症切除術)があります。
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費用の目安を教えてください。
初診料
約900円
経腟超音波
約1,600円
※保険で3割負担の場合